13週移動平均。

来週は、13週移動平均線が1122.69ポイントですから、ここで一旦はサポートを受ける可能性はあるとは思いますが、基本的には調整の動きではないか?と思います。ただ、13週移動平均アベノミクスの相場が始まってから終値ベースで一度も割ったことがありませんから、ここを割るとなると、かなりの下落が今後も起こる可能性を覚悟しなくてはならないとは考えています。

と、言いますのもアメリカ株の様子がちょっとおかしいからです。QE3が始まってからすでに9ヶ月以上経過しておりまして、思ったほどにアメリカ景気は回復していません。一方で資産価格にバブルっぽい動きも出ていまして、名目金利が上昇を始めていますので、結果、実質金利の上昇が始まる兆候を見せています。そのため、QE3縮小は意外に早くやってくる、と、いう観測も台頭し始めています。

もしも、市場がQE3をやったのに・・・しかも、縮小?と、落胆を始めますと、この先QE3の月間買い入れ額を増大させても金利マーケットのボラティリティーが増大するだけで、結果的に逆効果になる可能性はアベノミクスでも実証済みです。そうなると、打つ手がないわけです。

したがって、買い方で建玉の残っている人は基本的には早く逃げること、これを念頭に、トレードの方針を決めた方が良いのではないか?そんな気がしているわけです。

キャッシュになっていれば、またチャンスが来たときにすぐに動けます。相場は変動を繰り返す、と、いう前提に立って行動をしないと、いつまで経っても株のコレクション、と、いう状態から抜け出すことはできないからです。

そして、今後の相場はジェットコースター相場になって行く可能性があります。日銀の異次元緩和で、金利が大変動を起こす、と、いうことは、株式市場も大変動を起こす、と、いうことに他ならないからです。さらにはマーケットが混乱しますと、実体経済も混乱し、新規投資が控えられます。つまり、金融緩和が金融収縮につながって金融引き締めと同じ効果を発揮してしまうことも考慮に入れつつトレーディングをやらなければならない状況になりつつあると思います。

まさか、これで増税という話しを始めるわけには行きません。しかし、やらなければ、財政はガタガタになってしまい、国債の暴落を通じて予算が組めなくなってしまいます。ジレンマに陥った政権はどうするのでしょうか?おそらく、財政法第五条を改正し、増税と引き換えに、日銀引受によるゼロ金利国債の発行による公共事業、と、いうところまで行くのではないでしょうか?そして、ベーシックインカム最低賃金法破棄をセットで行う、輸出振興策も同時にとられる可能性も否定できません。

もちろん、何もせずに、この戦後70年近くに及ぶ経済の膿を出し切る恐慌政策、と、いう方針もありえますが、それは政治家ができるはずもありませんからね。

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