トランプ流交渉術から見える一つのシナリオ。

トランプ流の交渉術は、相手をまず揺さ振ります。

たとえば、相手の要求を超える見返りを相手に提示して、相手が欲をかいて、さらなる大きな要求をつきつけてきたら、今度は、その要求をけるだけではなく、相手が当初描いていた最低限の要求さえ通らなくしてしまうかもしれない、と、思わせたところで、和解する、と、いうやり方です。

この方式で行くなら、北朝鮮に対しては、

1.軍事力と経済制裁で交渉のテーブルに乗せました。

2.もう、圧力という言葉は使いたくない。と、言って、強硬派のボルトンをはずして、相手の要求を丸呑みするかのような主張をして、北挑戦に思っている以上の見返りの期待をさせます。(非核化を段階的に行いながら、日本からの援助は丸々受ける。)

https://mainichi.jp/articles/20180608/k00/00m/030/099000c

したがって、ボルトンは会談に出席しない可能性があります。

この段階で、北朝鮮に核実験場とミサイルの発射台を破壊させることに成功しています。全ての施設かどうかの検証ができないので、核ミサイルの開発を完全に阻止できていませんが、少なくとも、かなりゆっくりしたものに抑制されたはずで、北朝鮮の時間稼ぎができるだけ有効に機能しないようにするには成功していると思います。

(核実験場閉鎖に着手へ 「政治ショー」の可能性も)
https://mainichi.jp/articles/20180523/k00/00m/030/058000c

北朝鮮が発射実験台を破壊か)
https://news.nifty.com/article/world/korea/12211-039006/

現在はここまで来ています。多分、6/12の交渉では、一旦、北朝鮮の要求を丸呑みするかのような形を作り、米国へ招聘する可能性はあります。今後は?

3.米国での会談では、非核化を強力に要求します。もちろん、ボルトンも出席します。当然、決裂です。

その後、

4.今まで以上の制裁をちらつかせます。多分、半島の海上封鎖ではないでしょうか?

5.北朝鮮は完全に締め上げられて、政権転覆の危機まで感じるでしょう。こうなってしまうと、即時非核化で合意せざるおえません。もちろん、応じなければ、米軍の総攻撃が待っています。もっとも、拉致被害者を返してこないのは、こういうときのために、人間の盾(たて)として使う気なのでしょう。

トランプがビジネスマンとしてやった、以前の交渉術からは、こんなシナリオもその一つとして見えてきます。

実際はトランプは、どのような手を使うのでしょうか?

ただし、一歩間違えば、北朝鮮の破れかぶれのミサイル攻撃だけでなく、中国やロシアの軍事侵攻が結びついた第三次世界大戦の可能性もあります。トランプの交渉術は、米国という法治国家を前提に機能していたのであって、実質的な無法地帯である外交で、北朝鮮との交渉に、この手法を適用するのは危険です。

もしも、こんなシナリオが描けるなら、米国での米朝会談は今年、11月以降になると思います。と、いうか、そうならなくても、米朝蜜月の演出は、11月の中間選挙をまたいで大きく変化するのではないでしょうか?そうなると、相場は、11月の中間選挙までは堅調で、その後、急落、と、いうシナリオも描けます。そして、その辺りで十分に上昇が継続していれば、当然にテクニカルな日柄としても、11月以降急落の可能性は出てきます。

さて、今日の東証軟調でした。昨晩のNY市場が軟調であったことが大きかったとは、思います。

対処に変更はありません。良い週末を。

<今日までのところの基本的な対処>

中期
<買い方>試し買い・現物・総資金の30%まで。ただし、追加購入は停止の方が良いかもしれません。また、慎重に観る人は、利益の出ている玉は、利益確定するのもありです。尤も全般的には、保有玉はそのままで、少し様子見段階なので、損切りまでしてポジションを落とす必要は今のところない、と、考えています。処に変更はありません。

Aqua(Juliet)
https://www.youtube.com/watch?v=LkcyaEyTh1Y