夏休みですね。(その3)

さてさて、ここまでトレンドについて、いろいろお話してきたわけですが、では、それが一体何なんだよ!と、いうことになると思います。と、言いますのも、そんなこと言われたって、そもそも、相場で儲けることには直結しないだろう?と、いう話ですよね。これはもっともな話です。トレンドがなんとなくわかっても、相場ではピンポイントで参入してピンポイントで退出することになるわけで、相場にはトレンドがある!と、いう話なんてされたって、それをどう利用してよいか分からないじゃないか?

ま、これについては、テクニカル分析というツールがあるわけですが、それをそっくり使うには、少々難あり、のものが多いのも事実です。つまり、各自が既存のテクニカルツールに工夫を加える必要があるのだと思います。

で、今回はテクニカルの改造についてお話しようと思います。大事なのは、できる限りの客観化・具体化です。今回は移動平均を例にあげてみましょう。

では、まず、移動平均線のおさらいからです。ちょうど、移動平均の説明をしているページがありましたので、それを参考にさせてもらいます。参考にしたのはケンミレのページです。

http://www.miller.co.jp/report/wakaru/20130306.html

で、ここでは、トレンドをどういう風に測定するのか?こう書かれています。

”もっとも分かりやすいのが、移動平均線を一目見るだけで「トレンド」が確認できるということです。移動平均線が右肩上がりならば上昇トレンド、移動平均線が右肩下がりならば下降トレンドとなります。”

たしかに、確認できますが、問題は確認できる位置なわけです。できるだけ早く確認できないと意味がない場合もあるからです。みなさんに各自工夫してもらいたいのはその辺りの工夫です。

たとえば、どういうことかと言いますと、移動平均で計算された後のデータが以下のようになったとします。

<例1>
1日目 50円
2日目 62円
3日目 70円
4日目 83円
5日目 90円

これを折れ線グラフにすれば、当然、上昇トレンドなわけですが、できるだけ早く確認したいわけです。そうなると、上昇トレンドと、いうのは、何日(何週・何ヶ月)、移動平均のデータがどの程度連続上昇したら、上昇トレンドと判断して良いのか?と、いうような具体的判断の方法を探って欲しいわけです。

<例2>
1日目 50円
2日目 62円
3日目 60円
4日目 58円
5日目 57円

こんな感じになる可能性もあるわけで、<例2>にも<例1>にも共通のものを探るか、<例2>を捨てるなら、捨てるための判別方法を考える必要がある、と、いうことですね。もちろん、そのアプローチは連続上昇日数からの観点だけでなくその他の観点も無数にあると思います。また、移動平均だけが、テクニカル分析ではありません。他の方法でもこうした考え方のもと、工夫をすれば、ほとんどのテクニカルが有用なツールとなると思います。

もちろん、それをしなくても、何となくわかる、と、いう人もいます。それは天が与えた才能ですから、それにしたがってやることもありです。ただ、そうではない人は工夫し、バックテストを行ってある程度の確証を得られれば、トレードへの自信につながると思います。また、100%完璧でなくてもいいわけです。70%・80%の確率で判明すれば、残りは退出をどういう時点でするか?と、いう規則を別途作ることでトレードへの応用が可能になると思います。

実は、相場の勉強は?と、聞く人もいますが、相場は勉強するだけの体系的な知識が集大成されているわけではありません。細切れの知識はそれこそ無数にありますが、きちんと、まとまっていないのです。そして、それがまとまれば、その知識体系が使えなくなってしまう場合もありますので、多くの有用な具体的な知識や知恵は、公開されにくい環境にあり、独自で習得するしかないのが現実です。

夏休みですね。(その1)http://d.hatena.ne.jp/dai1000/20140721
夏休みですね。(その2)http://d.hatena.ne.jp/dai1000/20140727

http://jbbs.livedoor.jp/business/19170/
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