B-52の100年運用計画。

B-52は、米軍の戦略爆撃機として、1952年に初飛行しました。その機体を、エンジン等の換装はするものの、2050年まで運用することにしたようです。

背景にあるのは、戦争の変質です。米ソ冷戦時代は、大国同士の戦闘も予想されていましたので、相手国深く侵入できる高性能な機体が必要でしたが、米軍の圧倒的な制空能力と核ミサイルの登場で、米軍の対処は、地域紛争に重点が移ってきたために、高性能な爆撃機より、能力的に劣っていても、爆弾がたくさん積めて、多用途に使える機体の方が重宝できるから、と、いうことのようです。

そのため、後に開発されたB-1・B-2などは、B-52より爆弾の搭載量が少なく、高額な機体ということもあって、B-52より先に退役するようです。

他にも、A-10、と、いう対地攻撃機は退役が決まっていたのですが、それが撤回されるなど、いろんな理由はあれど、結局のところ、アメリカの力が相対的にも、絶対的にも、落ち込んでいるから、100年運用などということになっているわけです。

軍事費に金をかけないことは悪いことではないのですが、財政赤字・経常赤字を出し続けることができるのは、そもそも、いつでも相手国を占領できるだけの軍事力のおかげで、ドル基軸体制を維持していられるのも軍事力によって、担保されているようなところがあり、本来は、金がかかっても、最新装備を大量に保有して圧倒的な力を誇示しておくことが、超大国でいられる条件でもあるはずなのですが、コスパを重視せざるおえなくなったら、どうなるのか?と、いうことです。

(米国:経常赤字予想)
http://ecodb.net/exec/trans_country.php?type=WEO&d=BCA&s=2013&e=2022&c1=US

今後、世界の投資家が退蔵しているドルを手放し始めないか?危惧されるところで、そのドル基軸体制に、軍事・金融の両面からは、中国が挑戦しようとしていますがうまくは行ってはいません。一方、北朝鮮は、挑戦しているわけではありませんが、これを中国やロシアが利用する可能性はあります。

かつて、米国のドル基軸体制を脅かす存在になろうとしたイラクのサダム王朝は崩壊させられました。テロでドル基軸を脅かそうとした?ウサーマ・ビン・ラーディンも暗殺され、世界をイスラム主義で統治しようとしたISも崩壊させられました。また、それより前のキューバ危機もドル基軸を脅かす可能性がありました。北朝鮮攻撃が実際にあるかもしれない。と、いう理由はそこにあります。ほうっておけば、ドル基軸が瓦解して、超大国としてのアメリカは終了してしまいます。

先日、米国の陸軍参謀が日本にやってきて安倍総理と会談をしたようですし、トランプ大統領とも、長時間の電話会談。イバンカ大統領補佐官も、韓国入りが決まっています。陸軍ですから、アメリカは北朝鮮を完全に占領することも視野に入れているのかもしれません。まさに、イラク戦争の再現です。もっとも、今回は核付き、と、いう恐ろしい付録もついていますが。。。

そして、戦争が起きず、北朝鮮の核保有が容認されれば、核は拡散し、これでもドル基軸体制が壊れる可能性は大きい、と、いうのがアメリカの悩みでしょうね。北朝鮮の核が実質的に容認され、長期のドル安が始まったら、要注意です。それは、ドル基軸の崩壊と米国債のデフォルトにつながってしまう恐れもあるでしょう。

さて、今日の東証は、上昇しました。昨日の米国市場が小幅高であったことを受けての相場だったと思いますが、昨日の米格市場は現地のお昼過ぎまでは、急騰していたのですが、その後、値を消してしまい、小幅高になりました。このところ、こうした日が連続して出ていまして、ディストリビューションに入っている可能性は否めませんね。ディストリビューションとは、天井圏で起きる、言わば、出遅れた主体に対して、以前から保有していた主体が、手仕舞いをしている状態です。つまり、長期投資をしていた主体が、相場から降りてゆくステージに入っている可能性がありそうで、この意味することは、市場への株供給が増加する可能性がある、と、いうことに他なりません。もちろん、それ以上に、長期で保有しようという投資家が大量に沸いてくれば、話は別ですが、引き続き注意が必要だと思います。

対処には変化はありません。良い週末を。

<今日までのところの基本的な対処>
中期 総資金の5%を試し玉として、売建。ただし、建てるときのタイミングには注意。

チェックのワンピース(back number)
https://www.youtube.com/watch?v=gBV3kmYpjKU