TOPIX週足は、下抜けてしまった。

今週のチャートはココ。

今週のTOPIX罫線は、陰線になりました。

とうとう、C点を下に突き抜けてしまい、さらには、B点までも突き抜けてしまいました。これで完全に、三角保合を下抜けてしまったことになります。

残るはA点ですが、ここを下回ってくると、長期的な下げに見舞われる可能性が高くなると思います。

状況は非常に良くないことはたしかです。それは、下のチャート、TOPIX月足に現れています。

矢印のうち、赤は日銀による量的・質的緩和。青はマイナス金利導入です。安倍政権になってから、7回の金融緩和措置がとられましたが、最初の5回は何とか相場には悪い影響を与えていませんでしたが、後の2回は、金融緩和をしてもたいして効果がなく、相場の下落を止めるのも危ない感じです。これだけの金融緩和を行ってもデフレ脱却は難しいと、悲観的にはならざるおえません。

この状況ですと、6月7月を含めてそれ以降には、補正予算と金融政策の総動員になるでしょうけど、本当に相場の下落を止められるのか?実際、何とも言えない状況になって来る可能性を十分に考える必要があると思います。”国策に売りなし”の格言は今でも生きている、と、信じたいです。

この状況を止められないと、世界中の資金が一旦は円を目指して集まり、そこに政治的・軍事的などのイベントが重なって、予期せぬ事態を引き起こす可能性もあります。例えば、まず起きそうもない、と、思われていながら、一方で一部ではささやかれ続けたドル暴落などもその一例です。

そうした不測の事態も頭の隅に置きながら、一方で、追加緩和と補正予算のコラボが成功して一時的にせよ、中長期売買の買い方になれるくらいの比較的期間の長い上昇になる可能性もあり、いっそうのチャートとのにらめっこになりそうな気配です。

さて、現在はTOPIX月足で見られますように、保合が5ヶ月継続しており、その下限を目指して、相場が進んでいる状況ですから、中長期売買としてはどちらに行くのか決まってはいませんので、一旦、すべてのポジションを閉じて、次の展開の前兆が出てくるまで、様子見、と、いう、方針にしています。

アベノミクスの本当の正念場はこれからなのかもしれません。そして、バブル崩壊以後の総決算が起こってしまう可能性もあります。総決算とは、バブル崩壊以後、過剰に温存された生産設備の淘汰のことです。

投資家としても非常にきつい場面もあるかもしれませんが、まずは、生き残ることを第一に考えての前提で相場に取り組んで欲しいと思います。

良い週末を。

すずらんの日(nero project)
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