1発のミサイルくらいではたいした反応しない相場。

北朝鮮のミサイルが日本列島を越えました。列島を越えたのは以前ありましたけど、一連の緊張が高まってきてからは、長距離ミサイルでも、発射角度を高くとって、日本海に落としてきたわけですが、今回、アメリカ攻撃の意思をより強く主張する意味があると思います。

現在、北朝鮮アメリカ本土を直接攻撃するには、大気圏への再突入で、弾頭を溶けなくする技術が確立していないとみられますので、それはありません。もちろん、潜水艦からの発射の可能性はあるのですが、それはまず間違いなく、日本の対潜水艦網に引かっかるので、こちらもまず無理です。

が、しかし、在日米軍基地は違います。こちらは、すでに実用化されているノドンミサイルで攻撃可能です。もしも、北朝鮮が日本を攻撃。同時に、中国軍とロシア軍が日本に進攻してくれば、自衛隊在日米軍だけでは防ぎきれません。今回は北朝鮮だけを念頭に多くが考えられていますが、中国やロシアの出方に注意しておくべきだと思いますが、一般にはこの方面の情報は入ってこないので、チャートが頼りになります。

ただ、一つの兆候として、中東やその他のところで、ロシアが絡むような戦闘が起きれば、注意が必要です。ちなみにロシアは経済危機に近づいていますので、中国より危険ではないか?とは、思っています。まさかとは思いますが、今回のミサイルは、ロシアに対するメッセージも含まれていたわけではないですよねー。グアムは中国。北海道はロシア。まー、疑い出したら限(きり)がないですけどね。

さて、相場の方は思ったほどには反応してませんが、この状況では一般的に投資は徐々に引きますので、国内景気は徐々に悪化。為替はその穴を埋めるように海外から資金が引き上げられる可能性が増大して、円高になります。もっとも、実際に攻撃を受ければ、どこかの時点で円安になるはずです。一方、実際に戦争が始まるにしても、本格的な戦闘に入るまで。すなわち、ミサイルの試射段階では、戻りも大きくなり、結局、大きな保合を作り、どーんと下がるを繰り返し易くなりそうで、漸次下がらないので、ポジションの解消と構築を比較的短期で繰り返すしかないと思います。

もちろん、戦争が起きない前提でも考えておかなくてはならず、保合が主体になる場面が多そうで、この場合も、中長期より短期で立ち向かうしかなさそうです。

上昇に転じる場合は、多分、軍需景気になると思います。北朝鮮の挑発が続き、日本の防衛産業への予算配分が増加し、それが全産業に影響を与える、と、いう、パターンです。これは、満州事変の前にヘリマネで景気が良くなったパターンといっしょです。歴史は繰り返しそうな感じですが、このシナリオもありえます。このときだけ、中長期で。と、いうのが可能になりそうです。

対処は、試しで売る方策も一時考えてみましたが、一応、完全様子見にまた戻そうと思います。そして、売り買いともに、短期で。に、変更しておきますが、中長期が主体のブログなのですが、これでは、芸がありません。全体相場がどうなろうと、何か中長期買い方でできる銘柄や業種を探っているところですが、まだ、明確には考えがまとまってません。

鱗<うろこ>(秦 基博)
https://www.youtube.com/watch?v=x2WP1ZSQVlQ