米国市場の基礎データ。

相場の方は、大分堅調にはなってきました。これは、結局のところ、米国市場の堅調さに釣られている状態だとは思いまます。

その米国市場の8月末の基礎データなのですが。

PER 23.8倍

PBR 3.6倍

配当利回り 1.83%

まず、PERは、高いですが、過去を見れば、それほどびっくりするほど高いというわけではありません。PBRは、高いです。まー、危険水準にはあると思います。配当利回りですが、米国の10年債利回り(3%超)よりはるかに低い状態です。これでは、長期の投資家は、米国債を買った方が金利をとれることになります。結局、株価の先高観が強いために、この米国株の水準が維持されていることになりますが、この状況で、FRBがさらに金利の誘導目標を引き上げたら、資金の大移動が始まる感じもするのですよね。そういう意味で以下の記事とそこで掲載のチャートを見て欲しいのですが。

https://www.quick.co.jp/6/article/16438

つまり、米国の長期債権も短期債権も利回りの差がなくなってきた、と、いう点に注意です。過去、そういうときは、どうであったか?チャートでは、2006〜2007年あたりになりますが、これは、サブプライムショック直前の状況といっしょで、株価的には、ほぼ高値近辺であったことがわかります。この状態で、当時の白川日銀総裁は、金利の誘導目標を引き上げました。その結果、米国へ行っていた資金が日本に逆流を起こして、サブプライム問題につながって行く一因にはなったと思います。現在は、金利の誘導目標を上げてはいないのですが、変動幅の容認を黒田日銀が行っています。要注意ではあると思います。

さらに、米国株S&P500チャートで年足を眺めてみましょう。

米国株S&P500年足チャートは、ココ。

多少、調整気味だった期間の中間底のようなところ(B点)からは、3年目ですが、上値の切り上げが、底値となったA点より10年上げっぱなし状態です。さすがに10年という日柄は重要視せざるおえません。

その上で対処を考えれば、現在、東証のチャートだけを見れば、中期的に三角保合を上にブレイクしそうなのですが、新興市場等のチャートはそれほど良くはなっていませんし、東証全体では、ファンダメンタル的には、割安な銘柄もかなり少ないのが現状です。たしかに、バブルのころは、企業間の持合もあって市場全体のPERが60倍のような異常な数値もありましたが、現在持合は解消されておりますので、実際のところ、中長期で投資するのは、やはり、慎重にすべきと考えます。

ただ、相場にはついていかなくてはなりませんので、買い方・短期・随時。と、いう対処を再び加えようと思います。一方で、売り方・中期・監視銘柄の選定、と、いうのも、消さないで残しておこうと思います。

来月、10月はアノマリーで急落が比較的良くありますので、その点でも注意となります。

さて、今日の東証は、上昇しました。チャートそのものは、良くなっているのは事実です。通常なら放れた方につけ。と、いうのが正しいのですが、以上のような理由で、買い方は短期オンリーにしておこうと思います。

<今日までのところの基本的な対処>

長期
<買い方>様子見。

中期
<買い方>様子見。
<売り方>監視銘柄の選定。

短期
<買い方>随時。

OVER(Little Glee Monster
https://www.youtube.com/watch?v=9O4Hl2bee_M